由伸G10連敗…球団ワーストにあと1 ミスターも「まさか、ここまで」
「交流戦、巨人1-3オリックス」(4日、東京ドーム)
グラウンドは失望のため息に包まれた。日曜日のデーゲーム。巨人が見せ場をほとんど作ることなく敗れた。5月25日から連ねる黒星の数は、ついに2桁の「10」に達した。悪いことは重なり、球団史上ワーストの本拠地8連敗。試合を振り返る高橋監督の言葉に、力はなかった。
「追いついた後に先に点が取れると(展開も)違うと思うが、先に点を取られると、ひっくり返す勢いがなかなか出てこない」
初回、駿太の先頭打者弾で出はなをくじかれたが、直後の攻撃で同点とした。5月16日以来、17試合ぶりの初回得点。今日こそは-。G党の期待は、にわかに高まった。だが、三回に2点を勝ち越され、打線は二回以降、わずか2安打。新人右腕・山岡の前に凡打を重ねる惨状となった。
弱り切ったチーム。憂うのはファンだけではない。この日、千葉県佐倉市で行われた2軍戦で始球式を務めた長嶋終身名誉監督は「まさか、ここまで(連敗が)くるとは思わなかった」と苦笑い。それでも「(96年の)11・5ゲーム差。あれがあったよね」と自身の監督時代のメークドラマを引き合いに出し、励ましを送った。
6日も敗れれば11連敗となり、75年の球団ワーストに並ぶ。眼前には厳しい現実があるが、4番に座った村田は言う。「必死にもがかないと、なかなか難しい。逃げることはできない」。週明けからは、大きく出遅れていた陽岱鋼が1軍に昇格する見込み。今は苦しみ抜いた先に待つ光を、ただただ信じるしかない。