日本ハム・中田、復調告げる適時打も「負けたからよかったもクソもない」
「交流戦、阪神4-3日本ハム」(4日、甲子園球場)
サヨナラ負けの瞬間、日本ハム・中田翔内野手(28)は虎戦士の歓喜の輪を悔しそうに見つめた。一時は勝ち越し適時打を放つも勝利につながらず「(ヒットは)よかったけども、負けたからよかったもクソもない」と唇をかんだ。
甲子園での2試合、10打数無安打と不振に苦しんでいた主砲が3戦目で奮起した。六回レアードの同点適時打後打席へ。1死二塁。小野の147キロ直球を中前へはじき返した。九回にも安打を放ち2安打と奮闘も、逃げ切れなかった。
中田にとっても思い出の詰まった甲子園だが、デーゲームによるボールに見づらさに苦慮したという。延長十一回。1死一、二塁から遊撃・中島からの送球を、併殺を焦り、落球した二塁・石井一にも「球が見えんかったわ。(石井)一もかわいそうだけど、本人が一番、悔しがっていると思う」と慣れない敵地での守備で失策したルーキーの気持ちを代弁した。
「みんなで、できることをやるしかない」。思い出の聖地での負け越したが、首位とは14ゲーム差。下を向いている暇はない。6日からは本拠地、札幌ドームで広島、巨人6連戦。4番は勝利につながる一打を打ち続ける。