三本松、24年ぶり3度目の夏の聖地へ 春の香川大会制覇で勢い

 投球練習に励むエース・佐藤
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 春の香川県大会を制した三本松が、勢いに乗って24年ぶり3度目の夏の甲子園出場を目指す。県内屈指のMAX141キロ右腕・佐藤圭悟投手(3年)を中心にチームはまとまり、故障で長期離脱していた左の強打者・盛田海心内野手(3年)も打線の中軸に帰ってきた。優勝候補として乗り込む夏。重圧をはねのけ聖地切符を狙う。

 自信をつかんだ春の大会。激戦を勝ち抜き香川の頂点に立った三本松の練習グラウンドには今、活気がみなぎっている。

 躍進の原動力はエース右腕・佐藤だ。173センチと上背はないが、背筋力は215キロ。そのパワフルな体からMAX141キロの快速球を投げ込む。

 変化球も多彩だ。カーブ、スローカーブに縦横2種類のスライダー。さらにカットボール、スプリット、チェンジアップ、ツーシームを操り打者をほんろうする。3回戦・高松一戦では17奪三振の快投を披露した。チームは5月初旬に行われた四国大会は準決勝で敗退。四国制覇には届かなかったものの「自分の投球が通用すると自信を持てた。この経験が夏につながると思う」と佐藤は手応えを口にする。

 打線には頼もしい男が帰ってきた。四国大会に背番号13で出場した一塁手の盛田だ。1年夏にレギュラー入りした期待の強打者だったが、その冬に右膝半月板が割れる大けがを負い手術。2年夏にも同じ箇所を痛め、試合に出られない日々が続いた。

 「このまま高校3年間が終わってしまうんじゃないか」という不安と戦いながら懸命にリハビリ。ようやく四国大会でスタメン復帰を果たした。「いろんな人に迷惑をかけたし、お世話になった。甲子園に行くことが恩返しになると思う」。鋭いスイングと実戦感覚を急ピッチで取り戻し、夏の大会に乗り込むつもりだ。

 同校OBで、一昨年秋に就任した日下広太監督(33)は「エースの佐藤を中心に守り勝つ野球が基本。打線は確率はいいので、あとは長打力をつけて大量点につなげたい」と夏を見据える。自身は順大卒業後、BCリーグの石川、新潟で計4年間プレー。「基本練習の反復が大事」と話し、きめ細かな指導でチーム力の底上げを図っている。

 三本松の甲子園出場は84年夏、93年夏、05年春の計3回。いずれも初戦敗退だった。昨秋の新チーム発足時にナインが話し合って決めた目標は「甲子園優勝」だ。「高い目標だけど、甲子園に出るだけではなく、てっぺんを目指すんだという強い気持ちを持って練習している」と主将の渡辺裕貴捕手(3年)。香川大会開幕は7月9日。まずは全員一丸で、24年ぶりの夏切符をつかみに行く。

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