巨人、球団ワースト12連敗 盟主の歴史に汚点を残す 今季6度目完封負け

 「交流戦、西武3-0巨人」(7日、メットライフドーム)

 球界の盟主が汚点をしるした。巨人が西武(2)戦に0-3で敗れ、球団史上初の12連敗を喫した。過去、12連敗したシーズンにリーグ優勝を果たした球団は1例もない。もがき続ける就任2年目の高橋巨人。暗く、長いトンネルは、どこまで続くのだろうか。答えは見えない。

 右翼席のG党から容赦のない怒声とブーイングが飛ぶ。終盤の好機を生かせずに徳俵を割り、83年の球団史に負の歴史を刻んだ。中盤でつけられた3点差をはね返せず、今季6度目の零封負け。ついに球団ワーストの12連敗。ベンチ裏に姿を見せた高橋監督は、静かに言葉を紡いだ。

 「現実として全員が受け止めなくちゃいけないですし。ただね、明日からまだまだ試合がありますから。挽回するチャンスはまだあるわけですから。とにかくそういった気持ちで明日からまた頑張るしかない」

 打線が停滞し、救援陣に不安を残す今、勝利へのプロセスは限られている。だが、先発・吉川光が四回にメヒアに先制2ランを浴びた。チームはこれで13試合連続被弾。続く五回2死二塁で秋山の右肩に死球を当て、降板となった。先制された試合は15連敗。現状ではあまりにも重い失点となった。

 七回には1死一、三塁の絶好機を築いたが実松の代打・長野が二ゴロ併殺に倒れた。連敗中の重圧が歯車を狂わせる。ただ、指揮官は「こういった中でも結果を残していくことがプロ野球選手としての仕事。とにかくゲームで与えられた場所で結果を残していくしかない」と奮起を促した。

 創設以来、常勝を宿命づけられたチーム。勝利が当たり前だった選手たちの足取りは重かった。主将の坂本勇は「1つ勝つことがこんなに難しいということを巨人に入って初めて感じた」と苦しい胸中を口にし、大黒柱の阿部は「悪循環。急には変わらないので、少しずつ」と必死に前を向いた。

 右翼席には「俺たちを失望させるな」「負けは見飽きた」などの横断幕が掲げられた。借金は9にかさみ、首位の広島には11・5差まで広げられた。落ちるところまで落ちた。はい上がることはできるか。負の歴史を塗り替えた今こそ、名門の真価が問われている。

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