立大 OB長嶋氏の前で決めた!59年ぶり4度目日本一

 「全日本大学野球選手権決勝・立大9-2国際武道大」(11日、神宮球場)

 ミスターも感動した!!立大が国際武道大を破り1958年以来59年ぶり4度目の優勝を果たした。OBの巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(81)が観戦する前で1点を追う初回に大東孝輔内野手(4年・長良)の3ランなどで逆転。長嶋氏に憧れて立大へ進学した男の一発で勢いに乗り念願の日本一をつかみ取った。

 神宮に広がった歓喜の輪。偉大な先輩も目を細めた。立大が59年ぶりの日本一。大学卒業以来、初めて学生野球観戦に訪れた長嶋氏の心を打った。

 ミスターをも驚かせた一発が、優勝をたぐり寄せた。初回、逆転してなおも1死一、二塁。大東が左翼席へ豪快な3ランをたたき込んだ。

 1957年のVメンバーだった長嶋氏は、印象に残った選手に大東を挙げて「プロ野球で見るようなバッティングだった。ちょっと学生野球ではないくらい。素晴らしかった」と絶賛。一気に4点リードへ広げた一発が、日本一への懸け橋となった。

 大東は小学生時代に長嶋氏の本を読み、その勝負強さに心酔。同氏に憧れて、長良(岐阜)から立大へ進学した。そして、憧れの人と同じユニホームを着て大舞台に立ち、ミスターが打てなかった大学選手権での本塁打をマークした。

 「長嶋さんの前で打てたのは奇跡というか…。素晴らしいことだと思う」。長嶋氏の観戦を知ったのは、3ランを放った後だったが、貴賓室で応援する姿を見て興奮。MVPにも輝き、二重の喜びとなった。

 就任4年目で日本一に輝いた溝口智成監督(49)は「いい試合をお見せすることができて、正直ほっとしている」。重い扉をこじ開けた優勝に、ミスターも選手も最高の笑顔を見せた。

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