巨人新GMに鹿取氏 初のユニホーム組起用 「しっかりとやっていきたい」
巨人は13日、堤辰佳取締役GM兼編成本部長(51)の退任と、球団OBでGM特別補佐を務めていた鹿取義隆氏(60)のGM兼編成本部長就任を発表した。プロ野球経験者が巨人のGMに就任するのは初めて。この日、都内の球団事務所で就任会見を行った鹿取新GMは「少しでもチームが上にいけるようにやっていきたい」と再建に意欲を見せた。また、球団の株主総会と取締役会が都内で行われ、久保博球団社長(66)が球団会長に、新球団社長に石井一夫読売新聞東京本社取締役事業局長(60)が就任した。
未曽有の低迷が続くチームの編成面での再建を、かつてはヘッドコーチも務めた鹿取氏が担うこととなった。この日就任した石井新球団社長と並んでの会見。「チームがこういう状況。OBとして真摯(しんし)に受け止めて、しっかりとやっていきたい」と表情を引き締めた。
今年4月からGM特別補佐を担っていた鹿取新GM。チームの現状を「育成もここ数年、若い選手がなかなか出てこなかった」と評した。シーズン折り返し前での就任。補強やコーチ陣の入れ替えなど、即効性のある再建策については「今すぐには即答できない」と慎重に言葉を選んだ。
現役時代は巨人、西武でプレー。引退後は巨人や侍ジャパンでコーチ、U15侍ジャパンでは監督も務め、アマ球界とのパイプも深い。「(監督時代の)その子たちが順調に高校、大学と行っている。スカウティングできる可能性もある。うまくやっていきたい」と経験をフルに生かす。
自ら就任を要請した石井新社長は鹿取新GMへの期待を問われ「強いチーム作り。その方法はお任せする」と全幅の信頼を口にした。2桁の借金を抱えるチームの課題は多岐にわたる。攻守ともにどん底のチームを建て直せるのか。すべては、その手腕にかかっている。