中日・柳、亡き父に捧ぐプロ初星 7回3失点!父の日に記念の勝利
「交流戦、中日4-3西武」(18日、ナゴヤドーム)
中日のドラフト1位・柳(明大)が3度目の先発でプロ初勝利を挙げた。7回3失点。オープン戦で右肘を痛め、開幕に間に合わなかった右腕は「痛いところなく全力で腕を振れていることが一番。勝てるような投球をしたいと思っていた。うれしいです」と喜んだ。
球数が100球を超えながら続投した同点の七回は「前回、前々回は(大台を迎えたところで)崩れたので力を入れた」。ギアを入れ替えて三者凡退に仕留め、味方の勝ち越しにつなげた。
横浜高と明大でエースを務めた高い経験値も随所に発揮した。二回にはバント処理を好守で併殺に。走者を出しても異なる種類のクイックや間合いの取り方で打者を翻弄(ほんろう)。持ち前の総合力で抑えた。
宮崎県都城市出身。野球を教えてくれた父が小学生時代に急逝し、入団時は「頑張ることでいい報告をしたい」と誓っていた。くしくも父の日に記念の勝利を挙げ、ヒーローインタビューでは「父に伝えたい。ウイニングボールを仏壇に置きたいと思います」と話し、ふっと目を閉じた。