名将・上田利治氏 欠かせない「ええで節」

 日本ハムは2日、名将で知られる元監督の上田利治(うえだ・としはる)氏が1日午前2時55分、肺炎のため川崎市内の病院で死去したと発表した。80歳。徳島県出身。葬儀・告別式は6日午前10時から横浜市青葉区美しが丘2の21の4、公益社会館たまプラーザで。喪主は妻勝子(かつこ)さん。

 上田利治氏は、人気が高まる前のパ・リーグで指揮を執っていた。練習前や試合終了後は必ず取材に応じ、話題づくりで俊足の福本豊と競走馬を走らせたこともあった。しかし、選手が動いている間は、必ず熱い視線を注いでいた。「いいプレーをしたのを見落としたら、それは指導者の責任」との信念があったからだ。

 キャンプでは朝から夕方まで立ちっぱなしで、昼食も軽くほおばる程度だった。ただ見守るだけではなく、盛んに声を掛ける。上田氏を語る際に欠かせない「ええで節」は、そんな姿から生まれた。コーチとして長年苦楽をともにした住友平氏は「過ちを犯したことがない男」と評した。その一方で、個性派をうまく束ねる懐の深さも持ち合わせていた。

 将棋やアメリカンフットボールに精通し話題も豊富。初めて担当になった記者の名前を即座に覚え、親しみを込めて呼んだ。名将でありながら偉ぶることもないから、みんなが「ウエさん」と慕った。

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