オリックス・福良監督、恩師・ウエさんに捧げる逆転星「厳しい監督でした」
「西武3-6オリックス」(2日、メットライフドーム)
逆転で3連勝。八回にダメ押し点を奪い、継投でリードを守り切った。理想的な勝ち方にオリックス・福良淳一監督(57)は「良かったですね。きょう(勝ちを)取れて。喜んでくれてるでしょう。上田さんも」と感慨深げな表情で話した。
前日深夜にもたらされた上田元監督の訃報に言葉を失った。指揮官にとってもプロ入り時の監督であり、レギュラー獲得のチャンスをくれた恩師でもある。
「いろんな野球のことを教えてもらった。ユニホームを着ている時は厳しい監督でした。ケガをしても『大丈夫やろ?』と言われたら『ハイ』しかなかった」
練習の厳しさはまさに地獄だったという。プロ入り時の高知キャンプ。あまりの厳しさに「えらいところに連れて来られたと思った。(当時の宿舎)筆山荘からどうやって逃げ出すかいつも考えていた」というほどだ。
厳しい指導のおかげで今がある。残念なのは上田監督が築き上げた伝統が今のチームに失われてしまっていることだ。
「それが課題。伝統を作っていかないといけない」
常勝軍団を再構築することが使命と考える。そのために戦いながら選手たちに野球を教えている。天国の上田さんに捧げる勝利で3位・西武と3・5ゲーム差に迫った。