早実・清宮 小林麻央さん最期の言葉をヒントに宣誓「野球を愛しています」

 第99回全国高校野球選手権東・西東京大会の開会式が8日、神宮球場で行われた。高校通算103本塁打の早実・清宮幸太郎内野手(3年)は、春季大会優勝校の主将が務める選手宣誓で「野球を愛しています」など特徴的なフレーズを盛り込みながら、全力プレーを約束。2年ぶりの優勝を目指し、最後の夏のスタートを切った。

 青空が広がった神宮で、清宮がストレートに思いを表現した。「私たちは野球を愛しています」。東西東京272校の球児を代表して臨んだ選手宣誓。1万5000人の観衆の前で、最後の夏に向けた決意を表明した。

 一度もよどむことなく、力強い声を響かせた1分14秒。自身初の大役を堂々と務めあげると「ホッとしてます。100点だったんじゃないですか」と、顔をクシャッと崩した。

 野球への「愛」。この言葉にこだわった。「好きっていうよりかは、愛しているので。やっぱりもっとより思いが伝わるのかなと思いました」。高校野球に縁遠く感じる言葉を選んだのには、ちゃんと理由があった。

 「まず野球がなかったら今の自分がないということと、人間的にも野球を通じて自分を成長させてくれた。自分において野球の占めている割合というのは多い」。試験前の6月下旬に、悩んで悩んで一人で原稿を練り上げた。6月に死去したフリーアナウンサー、小林麻央さんの、最期の言葉にも影響を受けたことを明かした。

 「野球の神様に愛されるように」というフレーズも盛り込んだ。2年超の高校野球生活で、怪物スラッガーが感じたのは「やはり運も味方につけないと勝てない」ということ。「普段からの立ち居振る舞い、フェアプレー、全力プレーで高校球児らしくしていれば、おのずと野球の神様も味方をしてくれるんじゃないかな」と原点の大切さも再確認した。

 対外試合は、高校通算103号を放った6月18日の丸亀城西戦が最後。試験期間前後の約2週間は本格的な練習ができなかったが、いよいよ大会モードに入る。15日の初戦まで1週間。「最高のコンディションで迎えられるように。もちろん優勝を狙って、今までにないぐらい暴れて、早実の大会にしたい」。名宣誓を終えた高校球界の主役は、今度は代名詞のアーチで最高の夏を実現する。

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