広陵・中村捕手、9球団熱視線!虎スカウト「打つだけじゃなく肩も強いし足もある」
「高校野球広島大会・2回戦、広陵9-3崇徳」(12日、東広島運動公園)
2回戦が行われシード校の広陵が崇徳を下し、3年ぶりの甲子園出場へ好発進した。走攻守と三拍子そろったプロ注目の中村奨成捕手(3年)は2打点2盗塁の活躍。安打こそなかったが足で魅せた。他にもシード校が続々と登場。センバツ出場の呉は尾道北を五回コールドで勝利した。如水館も三次に八回コールドで勝ち、3回戦進出を決めた。
ホッとした表情で試合後のあいさつの列に並んだ。崇徳との伝統校対決。中村は攻守の中心として、チームの勝利に貢献した。
いきなりチャンスで打席を迎えた。初回1死三塁。右方向へ鋭い当たりを放つと、二塁手が打球をはじいた。「みんなに『緊張しないように』と言っていましたが、1打席目は緊張しました。絶対にかえすという気持ちで打ちました」。安打にはならなかったが先制点を導き、すぐさま二盗を決めて追加点につなげた。
高校通算36本塁打で、二塁送球は2秒を切る。強肩強打に加えて、50メートル走も6秒0と俊足の捕手。バックネット裏には9球団のスカウトが視察に訪れた。3打数無安打だったが、2盗塁と足で存在感を見せつけた。
阪神・田中スカウトは「打つだけじゃなく肩も強いし、足もある。スローイングを見ても地肩が強い。高校生の中では高いレベルだと思う」と高評価。ロッテ・永野チーフスカウトも「身体能力が高く、打つことや走ること、投げることは高校生の中でも高い能力を持っている。1打席目も逆方向に強い当たりを打てていた」と絶賛した。
最後の夏。目指す場所は一つだ。チームメートから託された帽子に書かれている「待っとけ甲子園」の文字。チームの要がフル回転し、悲願達成に向けて勝ち進んでいく。