柳ケ浦・田中、自己最速147キロ出た 11回141球完投に報いる徳田サヨナラ弾
「高校野球大分大会・2回戦、柳ケ浦3-1三重総合」(14日、別大興産スタジアム)
支えていたのは意地だった。「スタミナ切れで打たれたらみっともない。みんなの気持ちを思って踏ん張って投げた」。柳ケ浦の田中瑛斗投手(3年)は延長に入っても球速が140キロをオーバー。味方打線の援護をひたすら信じてマウンドを死守し続けた。
そんなエースの141球に報いたのが2番打者の一発だった。延長十一回2死二塁。2番徳田が右越えのサヨナラ2ランを放った。公式戦初本塁打のヒーローは「田中が頑張っていたので助けようと思っていた」。劇的な幕切れにナインは歓喜の雄たけびを上げた。
プロ注目右腕の夏初戦をチェックしようと10球団のスカウトが集結した。一回に自己最速を1キロ更新する147キロをマークしたが、序盤は「思うように体が動かなかった」という。制球がままならず、二回に先制されるなど三回までに被安打4の4四死球。「今日は50点。点を取られて流れが悪くなった」。四回以降は立ち直ったが、田中は反省の弁を並べた。