横浜・小泉、特大V弾 初先発1年生がバックスクリーンへ3ラン
「高校野球神奈川大会・3回戦、横浜9-2秀英」(18日、サーティーフォー保土ケ谷球場)
神奈川大会では、2連覇を狙う横浜が4回戦に進んだ。今大会初スタメンの1年生・小泉龍之介外野手が、バックスクリーンへの勝ち越し3ランを含む2安打3打点の活躍を見せた。
胸のすくようなフルスイングだった。同点で迎えた二回2死一、三塁。171センチ、72キロの小さな体を目いっぱいに使って捉えた打球が、グーンと伸びてバックスクリーンで弾んだ。客席もどよめく弾道を描いた勝ち越し3ラン。会心の高校2号を、小泉は「練習も合わせて一番いい当たりでした」とニコニコ顔で振り返った。
「1番・右翼」で今大会初スタメン。「出番が来たら思い切りやろうと思っていた」との言葉通り、初回も試合開始直後の初球を痛烈にはじき返す左前打で先制点を演出した。「非常に高いポテンシャルを秘めた選手」と認める平田徹監督(34)も「まさかここまでやるとは。大収穫です」と驚く活躍だった。
同じ鯖江ボーイズ出身の吉田正尚(オリックス)が憧れ。中2の冬には、練習場を訪問した先輩から「とりあえず、ボールが来たら思い切り振れることが大前提だぞ」と金言を授かった。身長173センチながら豪快なスイングでアーチを量産する姿を、最高のお手本にしている。
初戦では同じ1年生の元U-15日本代表・及川が先発。4回無失点と好投していた。中2時には最速138キロのエースとして全国制覇も経験した小泉は「自分も、という思いがあった」と明かした。この日のスタメンは下級生が7人。名門・横浜にまた楽しみなルーキーが現れた。