金光大阪にバンビ誕生か?体重51キロの細身右腕・河合が初完投

 「高校野球大阪大会・3回戦、金光大阪3-2関大北陽」(22日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 金光大阪に“バンビ”誕生!?身長171センチ、体重51キロ。背番号11の右腕・河合幸輝投手(2年)が、関大北陽を9回2失点に抑えて、練習試合も含めて初完投を果たした。

 同級生で最も小柄で、チーム内で最軽量。状態の良さと、横井一裕監督(42)が「普段はのほほんとしているけど、マウンドでは度胸がある」と言う強心臓ぶりを買われて、公式戦初先発に起用された。

 右打者が並ぶ関大北陽打線に対して、最速135キロの直球と、スライダーを外角へ丁寧に制球。「終盤はちょっとバテてスライダーを打たれたけど、直球で押せたと思う」。高校入学後は最長でも6回しか投げたことがなかったが、抜てきに応えて最後までマウンドを守り抜いた。

 現状では身長や能力も違うが、きゃしゃな体で懸命に投げる姿は、1977年夏の甲子園で東邦(愛知)を準優勝へ導き、「バンビ」と称された坂本佳一さんのようなはかなさを感じさせた。この試合の後に行われる履正社戦に備えてスタンドから視察していたスカウトは「キレがいいボールを投げる」と評価しており、今後の成長も期待できそうだ。

 河合は中学2年時に右肘の遊離軟骨除去手術を受けており、中学時代の実績はほとんどなく、高校での活躍を誓って金光大阪に入学。入学当時は身長165センチ、体重49キロながら、毎日どんぶり一杯のご飯を食べて体作りに励んできた。

 米大リーグのレンジャーズ・ダルビッシュに憧れる右腕。「身長はまだ伸びている。体重は増やしたいけど、今は食べても体重が増えないので、それをどう補うか。1球のコントロールを大切にしたい。次も投げたら抑える」。体はきゃしゃでもハートは強い。戦国・大阪にまた将来が楽しみな投手が現れた。

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