「ＤｅＮＡ８－６巨人」（２３日、横浜スタジアム）

　お祭り騒ぎだった。劇的なサヨナラ弾でＧ倒－。満面に笑みを広げたＤｅＮＡ・筒香嘉智外野手（２５）は、バケツを持って追いかけ回す先発の久保から逃げ回った。それでも水分を浴びてビショビショ。「自分で最後に打って勝って、気持ちいいです」と余韻に浸った。

　６－６の九回２死一塁。カウント１－１から高木勇のチェンジアップを豪快に振り抜いた。左中間スタンドへの１４号２ランは、自身通算３本目のサヨナラ本塁打。「来た球を強く打つだけ。いったかな、という感触はありました」と納得の表情だ。

　勝負強さの秘訣（ひけつ）は、メンタル面だ。イベントでファンの子供がインタビューを務めたお立ち台。プレッシャーに打ち勝つ方法を聞かれ「ポジティブに考えれば、プレッシャーに打ち勝てると思います」と本心を明かした。

　いつもポジティブなラミレス監督は、「この瞬間を待っていたと思います。期待する筒香らしい仕事をしてくれた」と普段以上に興奮して絶賛した。終盤に同点に追いつかれ、嫌なムードが漂う中で飛び出した一発。主将も務める男は「全員がしっかりした野球をしている。ラミレス監督を中心にそういう野球ができているので、こういう結果になっている」と分厚い胸を張った。

　２位の阪神とは１ゲーム差のままだが、その虎と２５日から敵地で３連戦。リーグで唯一今季負け越している相手だが「あさってからまた一戦一戦、全力で戦います」と筒香。最高の勢いを持って天敵を倒す。