「高校野球西東京大会・準々決勝、東海大菅生５－０日大三」（２５日、神宮球場）

　日大三が完封負けで１７年連続の４強入りはならず、春夏連続の甲子園出場も逃した。今秋ドラフト候補コンビの桜井周斗投手、金成麗生内野手（ともに３年）はチームを勝利に導けず。昨秋と今春の東京大会決勝で敗れた早実への雪辱もかなわなかった。

　エース・桜井は初回に先制の２点を献上。１４７キロを計測した直球と宝刀のスライダーで９三振を奪ったが、５失点完投負け。「何もできなかった」と悔しさをにじませた。

　打線は散発３安打、１１三振と沈黙。右前打１本にとどまった金成は「日大三高の４番として申し訳ない。『打倒早実』と言ってきたのに、早実とも試合ができない」と涙した。

　だが、ライバルとしのぎを削った時間は無駄ではない。桜井は「清宮から（秋季大会で）５三振を取ってからお互いに成長できた」と振り返った。期するのは次の舞台での飛躍。進路について、桜井は「はっきりとは考えていない。行ったところで結果を出したい」と話し、最速１５０キロ左腕でもある金成は「（投手として）プロに挑戦したい気持ちはある」と希望を明かした。