【清宮・一問一答・1】あと5メートルから1年「成果が凝縮された1本」
「高校野球西東京大会・準決勝、早実4-1八王子学園八王子」(28日、神宮球場)
春夏連続の甲子園出場を目指す早実が、2年連続の優勝を狙った八王子学園八王子を下し、2年ぶりの決勝進出を果たした。主将の清宮幸太郎内野手(3年)は「3番・一塁」で先発出場し、七回の第4打席で高校通算107号となる左中間へのソロ本塁打を放ち、最多記録とされる、神港学園時代の山本大貴内野手の同107本塁打に並んだ。
試合後の清宮の一問一答は以下の通り。
-八王子との準決勝で大きな1勝。
清宮「このチームは八王子のあの(昨夏の準々決勝)負けからずっと始まっていると、新チームになった最初のミーティングからみんなに言っていた。この準決勝ではリベンジすべくして当たるんだってずっと言っていた。本当に勝ててよかった」
-しびれる展開の中で107号。
「先頭だったので、監督さんにも打席に入る前に『しっかりチャンスを広げてくれ』と言われて打席に入った。ホームランとかは全く考えていなかったし、後ろに野村らいいバッターがたくさんいるので、そいつらにつなごうという意識が強かった」
-打ったボールは。
「チェンジアップか何か、遅い球です」
-その前に凡退した同じ球。
「その球でずっと抑えられていたので、インコースの真っすぐか、外のチェンジアップかと思っていたので、狙い通りに来た感じ」
-ホームでガッツポーズ。
「ホームインの時は結構出ちゃうんです。みんなすごい気合が入っていたんで、よかったです」
-特別な一発になった。
「まだ並んだだけなので。次に打ったらしっかり自分の中でも『超えたな』という感じはあると思う。今日はチームとしても流れが均衡していたので、その中で打てたということの方が、今日は大きいと思う」
-2年ぶりの決勝。2年前と今とは。
「キャプテンとして、ここまでずっと引っ張ってきましたし、みんなも付いてきてくれている。あの時は自分が連れて行ってもらったというところの方が大きい。今はプレーでも、言葉でも、行動でも、しっかりチームをみんな鼓舞して、引っ張っていけたらなと思っています」
-どんな試合に。
「今日ぐらい気合をぶつけていって、声をからすぐらいすべて出し切って、しっかりやりきりたい」
-去年は「あと5メートル届かなかった」。今年は相手も八王子で投手も同じ米原君で届いた。
「自分もあの打席からこの1年は始まったというのがすごくある。あの打席を思いつつ、この1年、トレーニングとか練習をずっとやってきた。八王子も米原君もそうですけど、やり返してやるという思いは強かった。打球は低くてヒットかなと思ったんですけど、それでもやはり、練習とかトレーニングとか、ずっとこの日のためにやってきていたので、その成果があの1本に凝縮されたのかなと思っています」
-あの一発で空気も変わった。
「2点先制して、そこから1点返されて、本当になかなかわからないゲームの中で、前の回は自分の前で途切れ、流れもこっちに持ってきづらいところがあった。先頭でああやって一発出たことで、今までのホームランとは全然違うぐらいみんな一緒になって喜んでくれた。みんなのこの試合に対する気持ち、意気込みっていうのを打ってからすごく感じた」
-甲子園まであと1勝。どんな自分を見せる。
「たくさんきていただいているお客さんにホームランとか期待していただいて、たくさん声援もいただいて、打席で気持ちよく立てているんですけど、それでもやっぱり自分が見てほしいのは、チームを鼓舞するというか、チームのために戦う姿というのを自分もそこを理想としていますし、それだけを求めてこの大会をやっているので、そういうところを見てほしい」