天理“輪島ジュニア”が聖地で投げた 父は元横綱
「全国高校野球選手権・甲子園練習」(1日、甲子園球場)
天理(奈良)は大相撲の元横綱・輪島を父に持つ輪島大地投手(3年)が聖地のマウンドに立った。
“輪島ジュニア”が聖地に立った。野球を始めた小学2年時から憧れていた舞台。シート打撃では投手陣の1番手でマウンドに上がり、重い球質の直球を投げ込んだ。「投げやすかった。いい場所だなあと思いました」。天理の背番号11、輪島は目を輝かせた。
第54代横綱・輪島大士氏を父に持つ右腕は、187センチ、87キロと体格も恵まれている。7月初旬、その父から手紙が届いた。奈良大会のメンバー入りを祝福するとともに「残り少ない高校野球、悔いが残らないように」とつづられていた。東京都出身だが、甲子園を目指すために親元を離れ名門・天理に入学した。最後の夏、父の熱いエールに応えたい。
かつて近鉄、阪神でプレーした中村良二監督(49)からは「甲子園でも投げる可能性は十分ある。準備しておけ」と告げられている。出番が来れば「チームを勢いづけるような、堂々としたピッチングをしたい」と輪島。夢舞台で、父譲りの勝負強さを発揮してみせる。