中日・岩瀬 史上最多タイ949試合登板 記念星通算57勝目も
「巨人5-6中日」(4日、東京ドーム)
現役最年長左腕の中日・岩瀬仁紀投手(42)が4日、巨人戦(東京ドーム)で通算949試合のプロ野球最多タイの登板記録を樹立した。九回途中から登板し、1956~77年に阪急(現オリックス)などで活躍した米田哲也氏(79)に並ぶと、ピンチを切り抜けて通算57勝目も手にした。
百戦錬磨という言葉で表現できないくらいの物語が、この数字に詰まっている。岩瀬が通算949試合目のマウンドに上がった。
達成日もチームの明暗を分ける緊迫の状況を託された。同点の九回2死一、二塁の場面。いきなり阿部に右前打を許し満塁に。続く村田には3ボール1ストライクとカウントを悪くして絶体絶命となったが「開き直るしかない。押し出しだけはやめよう」と速球で詰まらせて仕留めた。
初登板は入団1年目、広島との開幕戦。1点リードで六回2死二塁から登板したが、1死も取れずに降板した。この経験で野球の怖さを知ったという岩瀬は「ずっと忘れずにやっている」と自らの出発点とした。そこから途方もない数字を積み重ねた。過酷な職務を果たしてきた男がまた一つ勲章を手にした。