西武 14連勝ならず…九回に4点差追いつくも力尽く
「西武7-8ソフトバンク」(5日、メットライフドーム)
悔しさを上回る手応えがあった。九回に4点差を追い付きながら、延長十回に勝ち越しを許し、60年ぶりの14連勝は逃した。7月21日に赤を基調とした「炎獅子ユニホーム」をホームで着用してから初の黒星にも、西武・辻監督は「いい負け方だった。見事だったよ」と繰り返した。
奇跡的な終盤の猛攻だった。6点を追う八回に浅村が12号2ラン。九回は無死満塁でサファテを引きずり出し、浅村が左前へ2点打。さらに1死満塁で山川が158キロを左前に運ぶ同点の2点打。山川は「点差があっても、いける雰囲気があった」とうなずいた。
前身の西鉄時代の1957年以来となる14連勝を懸けた一戦は、チケットが完売。「炎獅子ユニホーム」を着た満員のファンで埋まった。辻監督も「あれだけの声援があるから、選手も食らいつく気持ちになった」と強調。ファンの大歓声が猛反撃を後押しした。
3安打4打点の活躍で引っ張った主将の浅村は「連勝は止まったけど、こういう戦い方をすれば上位も見えてくる」と力を込めた。7月19日に同じソフトバンクに敗れて以来の黒星で連勝は止まったが、首位の背中は視界にくっきりと捉えたままだ。