巨人・高橋由伸監督（４２）が１４日、前日１３日に通算２０００安打を達成した阿部慎之助内野手（３８）を、今後も休養日を設けずにスタメン起用していく考えを示した。大黒柱の快挙から一夜明け、チームは帰京の途に。広島空港で今後の起用法を問われた指揮官は「変わらないよ。代わりはいないからね」と揺るがぬ信頼を口にした。

　阿部は７月１０日のヤクルト戦から２６試合連続スタメン出場が続いている。シーズンも佳境を迎え、疲労も蓄積されてくる夏場。記録達成を節目に、適度に休ませながら起用していく選択肢もある中で高橋監督は「離脱されたら困るけど、この時期に疲れがない選手なんていない」ときっぱり。これまでの方針を継続していく構えだ。

　チームは現在、借金４で３位のＤｅＮＡとは４ゲーム差。Ａクラス浮上へ、背番号１０の存在は不可欠だ。「（休ませる）余裕はない」と指揮官。８月の月間打率は・３４９。５８打点、勝利打点１２はチーム最多と、勝負強さは依然として群を抜く。夏場に入り、打線で流れを作る試合が増えており、太い軸を変えずに終盤戦に臨む。

　阿部自身も「休んでいる場合じゃない。出るつもりでいる」と指揮官と同様の考えだ。球団生え抜きでは史上５人目となる偉業を達成しても、チームを勝利に導く一打を希求していく姿勢に、何ら変わりはない。残り３８試合。３８歳のベテランは頼れる４番として、休まずにその打棒を振るう。