日本航空・女子マネジャー、ナインに感謝 CA風の制服で話題に
「全国高校野球選手権・2回戦、花咲徳栄9-3日本航空石川」(16日、甲子園球場)
日本航空石川が花咲徳栄に敗れて、2回戦で姿を消した。ベンチでキャビンアテンダント(CA)風の制服を着て記録員を務め、話題となった同校の女子マネジャーは、部員へ感謝の言葉を並べた。
3年生の女子マネジャーが2人いるため、この試合は田中栞さん(3年)が記録員を務めた。同校の女子は制服のレベルが1~6まである。最高のレベル1はこの日の制服にスカーフを巻き、白い手袋も付ける。ただ、真夏であるため「正装に近い」というレベル2の制服で、石川大会初戦から選手をサポートしてきた。
「ここまで来られたことがうれしくて、大観衆の中でスコアを書けて幸せでした。どこを見てもお客さんがいて、すごい環境で野球をできてみんな幸せだと思います」。田中さんは涙を見せず、笑顔で振り返った。
航空業界で働く人材を育てる同校では、海外へ留学する制度がある。CAを目指す田中さんは、今年6月からのアメリカ留学が第1希望だった。
しかし、「一度しかないので『1番に野球を』と思った」と野球部のサポートを選択。さらに10月から来年4月までニュージーランドへ留学する予定のため、来年3月の卒業式にも出席できないことになっている。
それでも聖地に立って何事にも代えがたい経験値を得た。「夢がかないました。(1回戦の)スタンドでの応援も一体となって楽しかったです。選手にはありがとうと言いたいですね」。さわやかな笑顔で聖地を去った。