智弁和歌山・高嶋監督「智弁の名が廃る」 大阪桐蔭へリベンジ誓った
「全国高校野球選手権・2回戦、大阪桐蔭2-1智弁和歌山」(17日、甲子園球場)
初戦で6年ぶりに甲子園勝利を挙げた智弁和歌山は、12安打と相手を上回りながら惜敗した。高嶋仁監督(71)は「これだけ打って点が取れんと仕方ない。選手は精一杯やった」と教え子をねぎらいながらも、ライバルへの対抗心をむき出しにして、再起を誓った。
九回1死で代打の林晃汰内野手(2年)が安打を放って反撃したが最後は併殺。同監督は「(代打は)遅かった。その辺の勘が鈍っている。年は取ったらあかん」と悔しさを隠さない。一方でハイレベルな守り合いに「智弁は打つばかりと言われるが、自分が目指しているのは違う。思い描いた形」と手応えも残った。
だからこそ勝ちたかった。甲子園優勝3度。71歳の名将は、春の覇者へのライバル心をむき出しにした。「今度は叩きます。センバツ、夏と出てこないと勝負できん。叩くまで辞められん」。この日のスタメンには1年生が2人。投打の軸の2年生は残る。「叩かんと智弁の名が廃る」。赤いユニホームには誇りが宿る。覇権争いの舞台に名門が再び躍り出る。