巨人・山口俊“制裁金”1億円超…大きすぎた深酒の代償、今季終了まで出場停止
巨人は18日、7月11日に都内の病院で暴力トラブルを起こした山口俊投手(30)に対し、今季終了までの出場停止や罰金、減俸の処分を発表した。球団の科した罰金、減俸の“制裁金”の総額は1億円超とみられる。山口俊は、石井球団社長とともに、都内の球団事務所で会見に臨み「本当に申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。近く練習を再開する。また、警視庁はこの日、山口俊を傷害と器物損壊の疑いで書類送検した。
黒いスーツに黒ネクタイと反省を全身で表した山口俊が、会見の席で何度も深々と頭を下げた。約1カ月ぶりとなる公の場。書類送検され、そして今季終了までの出場停止などの球団処分を言い渡されたFA右腕は、神妙な表情で時折、言葉に詰まりながら思いを口にした。
「警備員の方、病院関係者の方にご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げます。多くの野球関係者の皆さま、チームの皆さまにご迷惑をおかけし、プロ野球ファンの皆さまの気持ちを裏切ってしまい、反省しております」
警備員、病院側とは「先週から今週にかけて」(石井社長)示談が成立。球団側は、山口俊が深く反省していることなどを踏まえ、来季以降に挽回のチャンスを与えた。1カ月の自宅謹慎中は「不安の方が大きくあった」と契約解除も頭をよぎったという右腕は「また、プレーをさせていただける機会をいただいたので、すごく感謝してます」と話した。
酒がもたらしたトラブル。深酔いし、重大事案である認識を持たずに球団への報告も怠っていた。今後の酒との付き合い方を問われた山口俊は「しっかり自粛をして、控えるように」と答えた。そして、何度も「自分を律する」という言葉を発した。
大きな過ちを犯し、FA移籍1年目を棒に振る形となった。処分が決まり、近く練習を再開する。「プロ野球選手として考えて、自覚を持ち、行動していく」。信頼回復への道は険しい。立ち居振る舞いで、“更生”を証明していく日々が始まる。