清宮「世界一しかない」 吉兆は出身の東京北砂リトル世界大会V

 野球のU-18W杯(9月1日開幕、カナダ・サンダーベイ)に出場する高校日本代表が28日、羽田発の航空機でカナダへ出発した。高校通算109本塁打の清宮幸太郎内野手(3年)は、出身チームである東京北砂リトルが世界大会で優勝したニュースに興奮。吉報も追い風に、主将として日本をU-18W杯初優勝に導く決意を新たにした。

 プラス材料は多ければ多い方がいい。世界一に輝いた後輩たちの活躍を、清宮は自分のことのように喜んだ。「すごくいい流れがあると思っています。僕もこういうのを大事にしている方なので。いい感じでカナダに入れます。世界一しかないです」。初の頂点を目指すW杯へ向けた吉兆と捉えた。

 米国で行われたリトルリーグ・ワールドシリーズで優勝した東京北砂リトル。大会前にナインと会い、先輩として「楽しんでやってこい」と激励していた。米国代表を破った12-2のスコアは、自身が大活躍して優勝した5年前と同じ。「ここまで打つとは。楽しそうにやっていたのでよかった」と原点を思い出した。

 2年前のU-18W杯の記憶も忘れてはいない。あと1勝、あと1点が届かず準優勝。「自分が全く打てなくて負けた。悔しさは相当なものがある。やり返したい」と力を込めた。4番として打率・222、2打点に終わった屈辱を晴らすことも、高校生活の大きな目標の一つにしてきた。

 出発前の午前中の練習では、フリー打撃で39スイング中3本の柵越え。木製バットも関係なしのパワーを見せつけた。「やることはやってきた。公式戦で成長して世界一になれればいい」。名実ともに日本を背負う主将となった怪物スラッガーが後輩の吉報も追い風に、世界との決戦に向かう。

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