ロッテ ルーキー酒居が2度目の完投勝利で4勝目「初回から攻めていこうと思っていた」
「西武1-3ロッテ」(20日、メットライフドーム)
鮮やかなマウンドさばきだった。
ロッテのドラフト2位・酒居知史投手(24)が8月18日のオリックス戦以来となる完投で4勝目を挙げた。
「(ボールの)高低、コースともに良かった」と振り返ったように115球、被安打「4」で与四球はわずかに1個だった。
145キロ前後のストレートを軸にフォーク、カーブ、スライダーといった変化球を強気に投げ込んだ。
「逃げ逃げだと後手後手に回る。初回から攻めていこうと思っていた」と話すようにに最後までその姿勢は変わらなかった。
二回、山川に浴びた1発は0-1からの141キロのストレートで、「あそこは強気に攻めきれなかった。そのへんが反省点です」と宙をにらんだ。
時に吉田のサインにクビを横に振った。
「吉田さんの考えもあるし、ボクの考えもある。きょうはボクの考えがうまくいった。そういう解釈です」
社会人出身の百戦錬磨らしい言葉だった。
七回2死一塁からその吉田が勝ち越しとなる3号2ランを左翼席に運んだ。
一塁ベンチ前で準備をしていたが、思わずガッツポーズが飛び出していた。
九回。英二コーチが「行くか?」と聞いてきた。もちろん、返事は「行きます」。
「八回もすんなりいっていたし、100球前後だった。行くという思いは当たり前というか普通のこと」
伊東監督は「よかったね。よく投げてくれた。きょうのような投球をすれば来年もローテに入れると期待できる」と今季初となる西武戦連勝の立役者をほめた。
21日は13日の日本ハム戦でプロ初完投勝利を挙げたドラフト1位の佐々木千隼投手(23)が先発する。
来季が楽しみなドラ1、2位コンビだ。