今季飛躍のロッテ大嶺翔 サイクル安打逃す足取り軽やか「1球1球を大切に」

 「楽天3-4ロッテ」(30日、Koboパーク宮城)

 帰りのバスに乗り込むロッテ・大嶺翔の足取りは軽やかだった。

 4打数3安打。本塁打、三塁打、そして単打。延長戦にもつれ込んだら、サイクルの可能性もあったが、大嶺翔は、「全然考えなかった」と笑った。

 2点を追った三回無死一塁。カウント0-1から塩見の内角球をたたいた。打球は左翼席で弾んだ。同点の5号2ランだ。

 8月31日のオリックス戦以来の一発に、「ストレートだった。過去の対戦から内角を攻められていたので頭にあった。うまく反応できた」と振り返った。

 14年の8月にプロ初安打を本塁打で飾ったが、マウンドに立っていたのはその塩見だった。

 「狙ってはいなかった。つなぐ気持ちだった。(塩見とは)昨年対戦した時にもインコースを攻められていた。そういうイメージだった」

 今年でプロ8年目。出場試合数は14年「16」、15年「41」、16年「38」、そして今季はこの日で「86」。大きく伸ばし続けている。

 原動力は「1球、1球を大切にする。守備の方にも」と話すように、決して手を抜かない姿勢だ。

 26歳。ウカウカできない。1軍への強い気持ちが拍車をかける。

 伊東監督は、「交流戦まではよかったんだが…。精神的に弱いところがある。いま、いい経験をしているのだから、(来年は)1年間やってほしいと思う」とゲキを飛ばした。

 残り5試合。大嶺翔、最後の最後まで1球、1球を大事にする。

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