明徳圧倒4強!初戦に続きエース市川0封
「秋季高校野球高知大会・準々決勝、明徳義塾10-0中村」(1日、春野総合運動公園野球場)
秋季四国地区高校野球高知県大会は1日、高知市の春野球場で準々決勝2試合が行われた。連覇を狙う明徳義塾は、10-0の五回コールドで中村を下して4強入り。エース右腕・市川悠太投手(2年)が5回無失点の好投を見せるなど、今春センバツ出場の相手を圧倒し、5年連続の秋の四国大会出場に王手をかけた。高知商も檮原を13-0の五回コールドで下し、準決勝に進んだ。
明徳義塾が貫禄の勝利で4強入りした。21世紀枠で今春センバ出場の中村を相手に、10安打10得点で五回コールド勝ち。馬淵史郎監督(61)は「集中打が出たし、市川もよく0に抑えたね」とニンマリだ。
今夏の甲子園を経験した市川が、新チームでエースナンバーを背負い快投を続けている。6回1安打無失点の初戦・高知高専戦に続き、この日も5回4安打無失点。直球は自己最速タイの143キロをマークし、得意のスプリットも低めに決まった。身長183センチの右腕は「体が開いてシュート回転していたけど、変化球は良かった」と冷静に振り返った。
甲子園では初戦・日大山形戦で六回から好救援。2回戦・前橋育英戦は7回3失点で敗れた。新チーム発足時に「次はお前がチームを引っ張る立場になる。全部1人で投げるつもりで行け」と馬淵監督から声をかけられ、「やるしかないと思った」。甲子園で課題として浮かび上がった変化球のコントールを向上させるため、フォーム修正や投げ込みを続けてきた。
エースの安定感に加え、打線も二回に7連打の猛攻を見せるなど活発だ。5年連続の四国大会出場がかかる準決勝の相手は高知商。「四国大会までは生き残らないかん」と馬淵監督が言えば、市川も「最後まで0で抑えて優勝したい」と力強く誓った。投打ががっちりかみ合う王者に死角は見当たらない。