ロッテ“京大くん”田中英が戦力外「この2年間はつらいことの方が多かった」
ロッテは3日、さいたま市内でNPB初の京大出身選手として話題になった3年目の田中英祐投手(25)ら10選手に戦力外通告をした。今年1年と決意していた“京大くん”だったが、「この2年間はつらいことの方が多かった。今年が勝負の年になるとは思っていた」と、やはり秋の風が身にしみた。
プロ1年目の15年4月29日の西武戦に先発でデビューしたが、3回5失点で負け投手となり、わずか2試合でファーム落ち。その後は理想の投球フォームを求めて悩み続けた。翌16年は2軍で1試合に登板。今季はサイドスローに挑戦したが、1軍は遠かった。
京大工学部出身の“肩書”が常に付いて回り、話題が先行した。1軍での足跡は15年の0勝1敗のみ。伊東監督は「騒がれて入ってきて、1軍で結局1年目にちょっと投げただけだった。(今年も)本人は1軍で投げてみたかったのでしょう。チーム事情もあり、かわいそうなことをした」。同時に「今後、どういう道に進むのか。プロでの経験はムダにならない。第2の人生に生かしてほしい」とエールを送った。
進路は未定。田中英は「まだ野球を続けたい気持ちもあるし、いろんな選択肢の一つとして考えたい」と話すにとどめた。