ヤクルト・バレンティン帰国 来季は「優勝できるチームでやりたい」

 巨人が獲得調査に乗り出しているヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(33)が4日、成田空港から自宅のある米国へ帰国した。今季は来日7年目で6度目の30本塁打超えをマークしたが、チームは最下位。単年契約が切れる来季の去就について「優勝できるチームでやりたい」と移籍も視野に入れた胸の内を明かした。

 2013年にプロ野球新記録のシーズン60本塁打をマークしたバレンティン。来季の所属先について「自分が決めることではない」とした上で「(他球団が)興味を持ってくれるのは良いこと。勝てるところでやりたい」と、今季球団ワーストの96敗を記録したヤクルトからの移籍を示唆した。

 15年にリーグ優勝を飾ったものの、自身は左大腿(だいたい)直筋肉離れの手術を受けるなど、15試合の出場で1本塁打。昨年は5位、今年は最下位と優勝争いに加われなかった事実がもどかしかった。

 ヤクルト一筋で7年を過ごしながら、シーズン中には「ヤクルトには雄平、坂口、晃大朗(山崎)と、いい外野手がいっぱいいる」と、移籍を視野に入れた言葉を漏らしたこともあった。

 昨季の帰国時には「個人的には10年ぐらいお世話になりたい」とチーム愛を強調。だが今季は「感謝の気持ちでいっぱい。日本での扉を開けてくれた球団だし、チャンスがあれば帰って来たい」とトーンダウン。惜別とも取れる言葉を口にした。

 バレンティンは複数年契約を希望しているが「交渉はこれから。彼も長くやりたいと言っている」と奥村国際担当グループ部長。7年間で6度の30本塁打を誇るなど、打線には欠かせない存在なだけに、懸命に流出を阻止する。

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