東大宮台 プロ志望届提出後初登板で完投!視察8球団に猛アピール
「東京六大学野球、東大9-2法大」(7日、神宮球場)
ドラフト候補の最速150キロ左腕、東大の宮台康平投手(4年・湘南)が8安打2失点で完投し、今季2勝目を挙げた。阪神など8球団のスカウト陣の前で、5日のプロ志望届提出後初めての登板で好投。東大出身者6人目となるプロ入りへアピールした。
節目のマウンドで、目に見える形を残した。プロ志望届の提出から2日後に挙げた白星。心境の変化を問われた宮台は「逆に変えないように。目の前の試合に集中しようと思った」。平常心で結果につなげた。
140キロ前後がほとんどの直球で、自信を持って押した。8安打、3四球、6奪三振。ヒットは浴びても要所を締めた。七回2死一、二塁では、法大の4番・中山にこの日最速の145キロを計測し、最後はスライダーで空振り三振。「打者が差し込まれる真っすぐを投げられたのはよかった。しっかり真っすぐを投げるから(変化球も)振ってくれる」とうなずいた。
昨夏に左肩痛を発症。昨秋から取り組んできた負担の少ないフォームが、ようやくなじんできた。広島・苑田スカウト統括部長が「この秋では一番。力みがなく、フォームが安定してきた。評価は上がってます」と話せば、中日・佐藤スカウトも「安定感が出てきた。じっくり体を作れば、球速も上がるでしょう」と期待を込めた。
自身シーズン2勝は3年春以来。視線は02年秋以来チーム15年ぶりの勝ち点奪取に向く。「自分の場合は(ドラフトは)リーグ戦が終わってからなので。終わったらドキドキします」と宮台。エースとして悲願の勝ち点をもたらし、東大史上6人目のプロ野球選手になる夢もかなえる。