慶大・岩見、東京六大学リーグ初5戦連発!通算20号は岡田彰布に並ぶ歴代3位
「東京六大学野球、慶大2-1明大」(8日、神宮球場)
豪快な放物線で歴史を塗り替えた。高々と舞い上がった岩見の打球は、左翼ポール際の中段で弾んだ。1925年に始まった伝統のリーグで、前人未到の5戦連発。希代の大砲は「本当に光栄に思います」と言葉に実感を込めた。
五回無死。内角低めのフォークを捉える今季6号ソロで、先制点をもたらした。1、2打席目は死球。厳しい内角攻めにも足元を動かさず、最後までボールを見る姿勢は変えなかった。
通算20号は早大・岡田彰布に並ぶ史上3位。上には高橋由伸、田淵幸一しかいない。自分の名を加え「すごいなあと思います。大丈夫ですかね、僕」と目を丸くした。1年時から活躍した3人と違い、初出場が2年春、初アーチは2年秋、レギュラー獲得は3年春。9・35打席に1本という驚異的なペースで大台に到達した。
年間11本塁打も、94年の慶大・丸山泰令に並ぶ最多記録。大久保秀昭監督(48)は「この1年でいろんな取り組みがよくなった」と愛弟子の成長に目を細める。ロッテ・永野チーフスカウトも「天性のホームランバッター。スイングも速くなっている。攻守交代でも全力疾走するようになった」と認めた。
通算最多にあと3本。「記録どうこうは思っていない。勝利に貢献する一打を打てたら」という不動の姿勢で、岩見が伝説に挑戦する。