「パＣＳファイナルＳ・第１戦、ソフトバンク２－３楽天」（１８日、ヤフオクドーム）

　流れを呼び込むべく初戦を託されたリーグ最多勝右腕が一発攻勢に沈んだ。「先に点を与えないようにと思っていたところで、出ばなをくじかれた」とソフトバンク・東浜巨投手。初回、先頭の茂木に高めの直球を左中間席へ運ばれ、不穏な空気が流れ始めた。

　そして「１球の失投の怖さを思い知らされた」と二回はアマダーに、四回はウィーラーにともにスライダーを捉えられて痛恨の一発を浴びる。「ああいう追加点の取られ方で流れが全部、向こうにいってしまった」と悔やんだ被弾となった。

　５年目の今年はシーズン１６勝で一気にエースとして飛躍。大きな期待を背負ったが、大事な初戦のマウンドは５回２／３を３安打３失点。許した安打がすべてソロ本塁打で、プロ初の１試合３被弾という結果に終わった。

　工藤監督は「トータルで見ても明らかに変化球が多かった。こわごわ投げている感じ」と初戦の緊張感にのまれたと指摘。東浜は「自分の力不足」と反省の弁を並べ、エースの仕事を果たせなかった悔しさをにじませた。