DeNA・井納「勝てば何でもいい」“ハマの宇宙人”が投打に奮闘!
「セCSファイナルS・第3戦、広島0-1DeNA」(20日、マツダスタジアム)
3位から勝ち上がったDeNAが1-0で広島に2連勝した。先発の井納翔一投手(31)が二回2死一、二塁で決勝の右前適時打を放ち、投げても六回途中無失点。広島にはリーグ優勝による1勝のアドバンテージがあるため、対戦成績は2勝2敗の五分となった。
“ハマの宇宙人”が、鯉軍団の前に仁王立ちだ。投げては5回1/3を5安打無失点で白星をゲットし、打っても決勝打。リーグ優勝した広島に与えられたアドバンテージを含めて2勝2敗に持ち込んだ。井納は「チームが勝てば、何でもいいです」と白い歯を何度ものぞかせた。
「負けたら相手が王手なので」とマウンドに「決闘」の文字を記して、自身を奮い立たせた。直球と鋭く落ちるフォークを効果的に使い、高低に投げ分けて相手を封じ込めた。「(捕手の)嶺井がいいリードをしてくれた」と感謝した。
打席では、気迫をみなぎらせた。0-0の二回2死一、二塁。「本当に(ボールが)当たってもいいと思った」とホームベースギリギリに立った。「インコースに来るんじゃないかと勝手に思い込んだ」。読み通りジョンソンの内角149キロ直球をコンパクトに捉え右前に運び、貴重な1点をもぎ取った。
“CS男”が、本領を発揮した。相手も球場も同じ昨年のファイナルS第3戦で7回無失点に抑えて白星をつかむなどCSは通算3勝目。今年は阪神とのファーストS第1戦の先発に“抜てき”されたが6回2失点で敗戦投手になり、「個人的にも2連敗はできない」と胸を張った。
昨年のファイナルSは、わずか1勝しかできずに敗退。選手たちは屈辱を味わった。「去年は力の差を見せつけられた。それも経験をしてますし、今年はただ日本シリーズに行きたいじゃなくて、しっかりと『リベンジしたい』の方がみんな強いと思います」。連勝でタイになり、雪辱を果たす舞台は整った。
「あしたチーム全員でしっかり勝って、抜け出せるように頑張ります」。この勢いで一気に王手をかける。