東大・宮台10球団の前で奮投アピール 完投負けも広島スカウト「この秋で一番」
「東京六大学野球、明大5-4東大」(23日、神宮球場)
東大は競り負け、3連勝はならなかった。ドラフト候補左腕・宮台康平投手(4年・湘南)は敗れたものの、5失点で8回を完投。日本ハムや阪神など10球団のスカウト陣にアピールした。立大は敗れ、リーグ連覇の可能性が消滅した。法大・菅野秀哉投手(3年・小高工)が3試合連続完投で現役単独トップの通算15勝目。優勝の可能性は明大と慶大に絞られた。
宮台がドラフト候補の称号に恥じない力を示した。直球は最速146キロ、勝ち越しを許した終盤の八回でも145キロを計測。優勝を争う明大を、最後まで苦しめた。
許した10安打中、3本が内野安打。三回の失点は味方の失策と内野ゴロによるもの。「力んで体が開いてしまった。余分な四球をなくしていかないと」と反省したが、広島・苑田スカウト統括部長は「この秋で一番。抜け球もなく、キレがあった」と称賛した。
法大戦で15年ぶりの勝ち点を奪取。この明大戦が最終カードで、26日にドラフトが待つ。「4年間、学生野球を頑張ってきた。ドラフトどうこうじゃなく、最後まで出し切りたい」。淡々とした表情を崩さなかった“赤門最強左腕”は「準備はしていきます」と再び訪れる登板を信じた。