巨人 志望届なしの大学生を育成指名…理由は?
「プロ野球ドラフト会議」(26日、グランドプリンスホテル新高輪)
巨人が育成ドラフト6位で、入団テストに合格した関大・小山翔平捕手(21)を指名した。
同捕手は入団テストを受験するため、今秋の関西学生野球リーグ戦前に退部届を提出。学生野球側とプロ側の取り決めで、退部者は「プロ野球志望届」を提出する必要がないため、大学生のプロ野球志望届提出者には記載がない中での指名となった。
「大学野球部員のプロ野球団との関係についての規定」で、プロ野球を志望する大学生は志望届を提出しなければプロ野球団と交渉できず、入団テストも受験できない、と規定されている。一方で、「当該連盟の公式戦が終了するまで」は一切、プロ野球団と交渉を持ってはならないとも取り決めている。
ただ、実際に大学生が入団テストを受ける際には「時期」が問題になる。プロ野球の入団テストは通常、9月中旬から下旬に行われるが、この時期はどの連盟も秋季リーグ戦の真っただ中。公式戦が終了していないので規定上、志望届を提出しても入団テストを受験することはできない。
「有力なドラフト候補ではないけれど、どうしてもプロで勝負したいという大学生が入団テストでアピールしたいと思えば、『退部届』を出して受験する以外に選択肢がない」とはNPB関係者。今回の小山はこのケースにあたり、過去に2013年に巨人から育成ドラフト2位で指名された長江翔太投手の例があるという。
小山は京都・東山高出身で、身長170センチ、体重70キロ。右投げ右打ち。大学での実戦経験は少ないが、肩が強く、巨人は今後の伸びしろに期待を寄せているという。