総力戦で逆王手だ－。ＤｅＮＡは３日、日本シリーズ第６戦に備え、ヤフオクドームで全体練習を行った。シリーズ開幕３連敗からの連勝で、逆襲の足がかりはつかんだ。アレックス・ラミレス監督（４３）は先発投手のブルペン待機や守護神・山崎康晃投手（２５）の２イニング起用を示唆するなど、総力を結集した必勝態勢で挑む方針を示した。

　いざ決戦の時だ。敵地開幕から痛恨の３連敗を喫して王手をかけられたが、逆境を吹っ飛ばして２連勝。堂々と福岡に乗り込んできた。ラミレス監督は「もう福岡に戻ってくることはないだろう、と予想された方がほとんどだと思います。その予想に反して戻ってこられてうれしく思います」と自信ありげに笑みを浮かべた。

　なりふり構ってはいられない。「１つ負けたら終わり。負けないようにすることに尽きる」。ベンチ入りメンバーを出し惜しみせず、フル稼働させる。「使えるピッチャー全員が、一回から準備していくような形になると思います」と断言した。

　「先発投手に何かあったら、１イニングで代えるかもしれない」と指揮官。広島とのＣＳファイナルＳ第５戦で先発・石田を１回で降板させ、新人・浜口などを投入する“マシンガン継投”でセ・リーグ覇者を撃破したのは記憶に新しい。「その可能性は結構あると思います」と今回も井納、浜口ら先発投手をリリーフで起用するプランを描いているもようだ。

　守護神・山崎康もフル回転させる。前夜は今年初のイニングまたぎで１回１／３を無失点で最後を締めた。この日に試合がなかったことも好材料で「（山崎康の）２イニングの可能性もなきにしもあらず」と予告した。

　「明日は生と死が決まる日。しっかり勝つことに集中したい」とラミレス監督。リーグ３位からの下克上最終章。総力を結集してパ・リーグ王者に挑み、必ず逆王手をかける。