公立の乙訓 初の甲子園当確!16年センバツVの智弁学園に快勝
「秋季高校野球近畿大会・準々決勝、乙訓9-4智弁学園」(3日、シティ信金スタジアム)
4試合が行われ、4強が出そろった。公立校・乙訓(おとくに=京都1位)は、16年センバツVの智弁学園(奈良1位)に快勝。春夏通じて初の甲子園となる来春センバツ出場に当確ランプをともした。智弁和歌山(和歌山1位)、近江(滋賀1位)、大阪桐蔭(大阪1位)も準決勝に進出し、同大会への出場がほぼ確実となった。
1964年の創部から54年目にして、乙訓が悲願の聖地を視界に捉えた。勝利の直後、81人の部員は歓喜し、一塁スタンドを埋めた観衆も大騒ぎ。市川靖久監督(34)は「地元やOBの方に喜んでいただけると思うと、うれしいですね」。長岡京市から初の甲子園出場(立命館は14年に京都市から長岡京市へ移転)が決定的となり、声をはずませた。
鍛えてきた打線が成長の跡を見せた。一回に4番・宮田康弘外野手(2年)の3ランで先制すると、11安打で9点を奪取。同校は公立ながら、校内に6カ所で打撃練習ができる室内練習場を持つ。市川監督の指示で6種類のティー打撃なども交えて、打撃強化に取り組んできた成果が大一番で発揮された。
今秋は春夏秋を通じて京都府大会で初優勝し、近畿大会でも4強に進出。宮田は「僕らは相手がどこであっても、挑戦者という気持ちでいる」と快進撃にも浮かれる様子はない。4日の智弁和歌山との準決勝も胸を借りるつもりで挑む。