DeNA 史上最大の下克上ならず…ラミレス監督 選手誇りに「後悔はしていない」
「日本シリーズ・第6戦、ソフトバンク4-3DeNA」(4日、ヤフオクドーム)
下克上日本一は、はかなく夢と散った。延長十一回、サヨナラ負け。コーチ、選手はベンチで勢ぞろいし、日本一チームの胴上げシーンを目の当たりにした。DeNAのアレックス・ラミレス監督は姿勢を正し、表情を一切変えずに現実を直視した。
「選手に対しては誇りに思います。全く後悔はしていないです。やるべきベストの決断をして、ベストの選手を使って敗れた。負けなんですけど、負けではなくて、学ぶことも多かった」。その表情に一点の曇りもない。策を練り、手を尽くした将は選手を称えた。
敵地開幕から3連敗を喫したが、ホームで2連勝して迎えた第6戦。あとアウト2つで逆王手をかけられるところだった。1点リードの九回に守護神・山崎康を投入。1死後、内川に同点ソロを浴び、振り出しに戻され、流れを引き渡してしまった。
リーグ3位から阪神とのCSファーストS、広島とのファイナルSも突破。監督はもちろん、選手もチームも場数を踏んだことは間違いない。19年ぶりに進出した日本シリーズでの教訓として「何事も甘く見てはいけない。全てのプレーに対して、気を抜いてはいけない」ことも学んだ。
試合後のミーティングで「素晴らしい1年でしたね。1年を通して得るものが多かった。下を向く必要はない」と選手を激励し、奮闘を称賛。「来年は優勝を目指して、しっかり準備を始めたい」と決意を込めて誓った指揮官。来季の20年ぶりリーグV、日本一に向けて前を向いて進むだけだ。