新コミッショナー濃厚の斉藤氏 ダイエー球団売却にも手腕 27日に正式決定
プロ野球の次期コミッショナー就任が濃厚となっている、投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)日本法人会長の斉藤惇氏(78)は、財界からコミッショナーとなる異例の人材といえる。
斉藤氏は野村証券副社長、東京証券取引所社長などを歴任。産業再生機構社長時代には、ダイエーのソフトバンクへの球団売却にも関わった。そうした「経済のプロ」としての手腕を評価され、日本野球機構(NPB)、野球日本代表「侍ジャパン」の事業部門を担うNPBエンタープライズへのアドバイザーとして、今年7月にコミッショナー顧問へ就任した。
歴代コミッショナーは法曹界や教育界、官僚出身者が多く、現職の熊崎勝彦コミッショナーも東京地検特捜部部長などを歴任。一昨年の野球賭博発生時には、事態収拾および、再発防止などの球界健全化に尽力してきた。
野球、ソフトボールが競技復活する20年の東京五輪へ向け、斉藤氏にはNPBが進める野球振興、NPBエンタープライズが担う侍ジャパン事業推進の旗振り役として、大きな期待がかかる。13日の実行委員会での報告を経て、27日のオーナー会議で正式に決定する見通しだ。