ヤクルト ドラ2大下、完璧リリーフも三菱重工広島は8強ならず
「社会人野球・日本選手権・2回戦、新日鉄住金かずさマジック8-6三菱重工広島」
両チームともに二桁安打の乱打戦。三菱重工広島は六回に1点差まで迫ったが、競り負けた。ヤクルトのドラフト2位右腕・大下佑馬投手(25)が八回途中から登板し、完璧リリーフで社会人生活を終えた。
4点ビハインドの八回2死三塁から5番手で登板した大下。「もう1点もやれない」と4番・田中健内野手をカウント2-2から最後は144キロ直球で空振り三振。ピンチを脱した。
するとその裏、打線が力投に応え、三塁打を含む3連打で2点差と迫った。大下は九回もマウンドへ上がり、5番・野坂亮太内野手から空振り三振を奪うなど、1回1/3を無安打無失点、2奪三振。最後までチームの勝利を願い腕を振ったが、8強進出はならなかった。
6日の初戦はJR東日本戦で先発。オリックス1位指名で「社会人No.1」と称される田嶋に投げ勝った。この日は中継ぎ態勢で「本当に3年間やってきたこと、しっかり自分のピッチングをしようという思いでマウンドに上がりました」と振り返った。
社会人での3年間を終え「1球勝負の世界で学んだことをプロでも生かしたい」と抱負を述べた右腕。阪神、広島などでプレーした町田公二郎監督は「彼の投球をしっかりしてくれた」と称賛。プロの世界に飛び込む教え子へ「甘い世界ではないので、それなりの覚悟がないといけない」と金言を与えていた。