大谷、メジャーでも二刀流で「世界一」 11月11日11時に決意表明
日本ハムの大谷翔平投手(23)が自身の背番号「11」が並んだ11月11日午前11時、都内の日本記者クラブで会見を行い、メジャー挑戦を正式に表明した。移籍後も二刀流継続の希望を明かし、投打で世界一の選手、ワールドシリーズ制覇という壮大な目標を掲げた。球団、栗山監督には感謝の気持ちを述べながら、夢舞台での活躍を力強く誓った。
報道陣250人が詰め掛けた会見場で大谷は真っすぐ前を向き、夢舞台に挑戦する決意を明かした。「昨日、球団の方にメジャーへ移籍をしたいと自分の口から伝えました。来年以降、アメリカで頑張りたいという報告をさせていただきます」。数日前に風邪をひいた影響で鼻声ながらも、大きな声で力強く表明した。
高卒5年目。23歳での挑戦は絶好のタイミングとみている。大リーグでは昨年成立した労使協定により25歳未満の外国人選手との契約額が制限されているが、金銭ではない。
「まだまだ不完全な選手。やらなきゃいけないことが多いけど、そういう状態でぜひ、行ってみたいと強く思った。いろんな方に一番だと言ってもらえる選手になりたい。それが幸せなこと」
米国のファンにもいち早く支持してもらえる選手になるために、発展途上の段階で飛び込み、荒波にももまれる覚悟だ。
野球の本場でも二刀流継続へ強い意欲を示す。入団当初は否定的な人が多かった投打の両立。プロ入り直後は練習方法にも戸惑い、メニューをこなすこともままならなかった。だが年々、成長の跡をたどり16年には投手と指名打者でベストナインを同時受賞するまでになった。
「当初はやっていけるのかなと思いましたけど、ご指導いただき、経験させていただく中で自分に自信がついていった。二つやってきてよかった」と胸を張る。その上で二刀流としてワールドチャンピオンを手にすることが目標だ。「世界一の選手を目指す上で通るべき場所。野球をやっていく上で最終目標」と力を込めた。
5年間、育ててもらった球団への感謝の思いも尽きない。「本当にファイターズに入ってよかったとそれは一生思うんだろうと。栗山監督でなかったらファイターズにお世話になったかとの思いもある」。会見後は鎌ケ谷に戻り、外野をジョギングするなど練習に励んだ。ファンからは熱い激励が飛んだ。「応援する人たちの分も頑張っていきたい」。世界一の選手を目指し、いよいよ海を渡る。