甲子園塾、甲子園優勝監督2人が技術指導
日本高野連が若手指導者育成を目的として開催する「高校野球・甲子園塾」の実技講習が2日、大阪府高槻市の大冠高校で行われた。経験が原則10年未満の指導者27人が全国から集まり、塾長で星稜総監督の山下智茂氏(72)、今春退任した報徳学園の前監督・永田裕治氏(54)、昨春のセンバツを制した智弁学園・小坂将商監督(40)が、モデル校の大冠ナインに実技指導を行い、受講者がそれを見学した。
キャッチボールでは永田氏が「(球を)捕った位置に足を運べばグラブは体の真ん中にくる」などと説明。小坂監督も「膝を柔らかく使うこと」と下半身への意識を促すなど、ともに甲子園で優勝経験がある2人がわかりやすく指導を行った。受講者はその様子を動画で撮影したりメモを取ったりして、熱心に耳を傾けた。
永田氏は「私も30歳で監督になったが、少しでも何かヒントになれば。この中の誰かが甲子園に行ってほしい」と言い、小坂監督は「走攻守にはそれぞれポイントがある。それを伝えることができれば。自分自身も勉強したい」と語っていた。
また、山下氏は大冠が今夏の大阪大会で快進撃を続け、決勝で大阪桐蔭に惜敗したことから「大阪桐蔭、甲子園という言葉を口にしていくように」とハッパ。山下氏の“ケンカノック”に食らいついてくるナインに「いい目をしている。もう少し鍛えればいける」と“公立の星”のさらなる躍進にも期待していた。実技指導は3日も行われる。