【一問一答】大谷サヨナラ会見「やり遂げたという感情はない。まだまだ道の途中」

エンゼルス・大谷(左)から贈られたユニホームに袖を通す日本ハム・栗山監督=札幌ドーム(撮影・棚橋慶太)
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 米大リーグ・エンゼルス入りが決まった大谷翔平投手(23)が25日、札幌ドームを開放して「サヨナラ会見」を行った。濃紺のジャケットに、青のチェックのシャツ、紫のネクタイ姿でグラウンドに登場した大谷は冒頭「Long time no see,I’m Shohei Ohtani.」と、いきなり英語であいさつを始め、ファンにメジャー挑戦の決意を示した。以下、大谷の一問一答。

  ◇  ◇

 (冒頭に英語であいさつをして通訳が訳す)「みなさんお疲れさまです。大谷翔平です。本日は私の記者会見に来ていただいて、誠にありがとうございます。では、楽しんでください」

 (日本語に戻り)「こんばんは。笑ってもらって良かったです(笑)。今日はお別れということではなく。みなさんと楽しい時間を共有したいと思っています。5年前にここにお世話になると決めてから、栗山監督を始め、GM、球団関係者のみなさん、両親、チームメート、ファンのみなさん、本当にいろんな方にお世話になってここまで来られました。(チームを)出て行くと決めてからも応援してくれる人がこんなにいるんだなということに、今日も本当に感謝していますし、驚かされています。これだけ自分を応援してくる人や、自分を支えてくれる人、そういう人たちがこれだけいるんだなということを実感するだけで、僕はアメリカでもっと強く、そして成長できるような気がしています」

 (代表質問になって)-素晴らしい英語でのあいさつ。出来はどうだった?

 「まだまだですね。もっともっと野球と同じように勉強をしたいなと思います」

 -ネクタイの色の意味は。

 「赤(エンゼルス)と青(日本ハム)を足して紫にしました」

 -花巻東のカラーでは?

 「結果的にそこも踏まえて、そうなりました」

 -日本ハムでの5年間を振り返って。

 「野球だけに没頭できた5年間だった。その環境を与えていただいた球団のみなさんや、ファンのみなさんに感謝しています。自分の目指す方向に成長できたと思います」

 -札幌ドームで印象に残っているプレー。

 「やっぱり初登板はすごく思い出にある。緊張もしましたし」

 -二刀流に挑戦してきたが、やり遂げてきた手応えは。

 「やり遂げたという感情はない。まだまだ道の途中という感じ。ここに来ると決めた時は栗山監督を始め、ごく少数の人たちしか本当にできると思って行動してくれていなかったと思いますし、そういう考えを持ってくれている人が周りにいたのは、僕にとってラッキーだったなと。そこがすべてだった」

 -栗山監督はあえてメディアへ厳しい言葉をかけてきた。

 「監督室では『体は大丈夫か』とか真逆な感じなので。僕を守るという意味で、そうやってくれているのを記事などを見ても感じられる。そこは発信の意図を僕自身は理解していたので、いつもありがたいなと思っていました」

 -メジャー挑戦への覚悟を。

 「覚悟というか、気持ちみたいなものはは今までも言い続けてきた。今日実感しているのは、これだけの人に来てもらって、僕が入団した時にはなかった後押しだと思っているので、あのとき直接(メジャーへ)行くよりは、これだけたくさんの人に背中を押してもらえるということが、僕にとってすごい大きなことじゃないかなと」

 (質疑応答になり)-エンゼルスに縁を感じたのはどこだったのか。

 「本当に最後、背中を押してくれるのは理屈じゃなくて直感で来るものだと思う。最初に縁を感じたのではなく、各球団の素晴らしいものを見せてもらって、考えさせてもらって、そして最後に感じるものだと思う」

 -多くの子供たちへメッセージを。

 「気持ちは何も変わっていない。僕が野球を始めた頃から、プロ野球選手やメジャーリーガーになりたいと思っていた頃から、今の子供たちのあまりも変わらないと思う。こういう風になりたいではなくて、ぜひ超えるように頑張ってほしいと思っていますし、僕もそれに負けないようにもっとうまくなりたいと思っています」

 -メジャーでどんなプレーを見せたいか。

 「ここで教えられたことを、向こうでも継続してやりたい。個人的に頑張るのではなくて、今までお世話になった人の思いを一緒にプレーに乗せて、一生懸命頑張りたいと思う。みなさんの気持ちと一緒に頑張りたいと思います」

 -日本ハムに来て良かったか。

 「良かったです」

 -これまでさまざまな決断をしてきたが、メジャー移籍は大きな決断だった。

 「今までこんなに悩んだことはないという1日1日を、送れたと思っている。それが僕に声をかけてくれた球団の方々へ、僕からの誠意じゃないかと思っているので。本当に濃い1日を過ごせたのではと思います」

 -今後、北海道に戻ってくる予定は。

 「行くと決めた以上は、自分ができるまで頑張りたいと思っている。みんなから一番だねと言われる選手を目指すために、今に集中したい気持ちが一番かなと。どうなるかわからないですけど、今の時点ではエンゼルスでお世話になるので、そこで一生懸命、1日1日頑張っていきたいと思っています」

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