堀内恒夫氏、申告敬遠制の導入にモノ申す「先にやるべきことがある」
野球解説者の堀内恒夫氏が12日、自身のブログを更新し、申告敬遠制の導入についてもの申した。時間短縮を目的としていることに「野球のルールを変えてまで時間短縮をするのは、その努力をしてからでもいいんじゃないかな。先にやるべきことがあるんじゃないかなっていうこと」と持論を大展開した。
通算203勝の大投手。導入が決定した申告敬遠制をテーマに挙げ「敬遠と言えばさ、長嶋さんが敬遠球を打ってヒットにしたりとか色んなドラマがあったじゃない。申告制ならば時間短縮に加えてピッチャーは球数を減らせていいっていう意見もあるんだろうけど、そもそも敬遠をする時っていうのは大事な場面だろうしその4球を投げる時のバッターとの空気感っていうのもあるわけさ」と、不満をにじませた。
長時間ゲームの要因についても列挙。「例えばさ ピッチャーの交代でね ブルペンがグラウンドから離れたところにあるとはいえ見てるとさ 名前告げられてるのにまだブルペンにいてそれから水1杯飲んで、ってさ~いいから早くマウンド行けよ!って思わず言いたくなる。バッターで言えばねテーマソングが流れるとその曲が終わるまでバッターボックスに入らないとかさ。曲の途中でもいいから準備が出来たら早く入れって。続きはファンが心の中で歌ってくれてるよ(笑)」と、選手のグラウンド上での振る舞いを問題視した。
かつて、参議院議員として政治活動を行っていた堀内氏。20年の東京五輪で野球・ソフトボールの復活を目指していた当時、IOCから「試合時間が長い」「選手の人数が多い」と指摘されていたことを踏まえ、「この導入についての経緯はねわかるんだよ」と一定の理解も示した。
それでも、野球の醍醐味(だいごみ)の要素である“流れ”や“空気感”が損なわれることを危惧。「バッターはむやみにバッターボックスを外してはいけない。ピッチャーはキャッチャーからボールを受け取ってから20秒以内に投球する。これら全て野球規則に書いてあるルール。こうした細かいことは守られているのだろうか。1つ1つのプレーは小さいことなんだけどそういうところから選手1人1人が危機感を持ってプレーしてもらいたいよね。そして選手同士で注意し合って広めていってほしい」と、現場の意識改革を求めていた。(「」内は原文まま)