大竹、夏頂点目指す 21世紀枠候補推薦で自信

 大竹(広島)が、第90回選抜高校野球大会(3月23日開幕)の21世紀枠の県推薦校に選ばれた。昨年夏の広島大会では55年ぶりの4強に進出し、秋季広島大会でも16強だったことが評価された。中国地区の21世紀枠候補入りはならなかったものの、ナインは推薦校選出を自信に変えて今冬の練習に打ち込む。鍛錬を重ね、夏の頂を目指している。

 真冬の寒さをものともせず、21人がはつらつとグラウンドを駆け巡る。白球を追いかける姿は、これまで以上に貪欲だ。昨年11月に初めて21世紀枠の県推薦校に選ばれた。広田利信監督(64)は「コツコツとやってきたことが評価され、うれしかった。それが励みになり、この冬に練習に打ち込んでいる」と力を込めた。

 過去には部員数の減少のため公式戦に出場できなかった時期もある。それを乗り越え、昨夏の広島大会では55年ぶりにベスト4に進出。着実に力をつけた点などが評価された。中国地区の21世紀枠候補は下関西(山口)に決まったが、県の推薦校に選ばれたことは選手たちのモチベーションを大きく高めた。

 変化は早速、練習道具に表れた。昨年12月上旬、エースで4番の広谷烈投手(2年)が木製バットを持参した。金属バットよりも芯の大きさは小さく、捉えるポイントが確実でなければ鋭い球は飛ばない。振る力に加えて、さまざま球種やコースへの対応力を身に付けるのが狙いだというそれは徐々にチームメートに波及し、今では数選手が木製バットを使用した打撃練習に汗を流している。

 元々、守備力には定評がある。広田監督は「もう少し打力があれば勝てるのではないかと思っていた」と言った。ナインもその思いは共通認識。目標を見失いがちな冬の時期で、自主的に課題を克服しようとする姿勢は着実に実力アップにつながっていくはずだ。

 もちろん武器とする、堅い守りの向上も目指す。投手も内野の守備練習に参加させるのが広田流だ。投げるだけではなくフィールディングなどの総合力が上がれば失点を防ぐ確率は高くなる。小さなすきも許さない堅守を作り上げていく。

 「今年の戦いへ向けてワクワク感がある。1つ1つ課題をクリアして強いチームになっていきたい」と、広田監督は力を込めた。今夏は昨年の4強以上を目指す戦いが待っている。悲願の甲子園出場を見据え、地道に歩んでいく。

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