巨人・長嶋茂雄氏、殿堂入り3氏祝福 松井氏に「日本を背負える4番打者を育てて」
巨人・長嶋茂雄終身名誉監督が15日、野球殿堂入りした愛弟子の松井秀喜氏、金本知憲氏、原辰徳氏にそれぞれ祝福のメッセージを寄せた。
松井氏へのメッセージは以下の通り。
「松井君の野球殿堂入りを、かつての仲間のひとりとしてとてもうれしく思います。
松井君を1992年のドラフトでくじを引き当てた時、強い縁といいますか、運命のようなものを感じました。当時の日記に『日本を代表する4番打者に育てることが自分に課せられた使命だ』と記したことを思い出します。
入団間もない頃から私が監督を退任する日まで、東京ドームで、あるいは遠征先の宿舎で、来る日も来る日も素振りを繰り返しました。私の前で、何千、何万、何十万とスイングしたのでしょうが、松井君は一振りたりとも手を抜きませんでした。
単調で面白みに欠ける練習でも気持ちを込めて練習を続けた先に、2000年の日本シリーズ、2009年ワールドシリーズのMVPがあったのだと思います。そしてこのたび、輝かしい球歴に野球殿堂が加わりました。
松井君には、いつの日か指導者としてその手で次代の日本を背負える4番打者を育ててほしいと願っています。それが今の私にとって、大きな夢のひとつです」
金本知憲氏へのメッセージは以下の通り。
「金本さんは4番打者に欠かせない強さを備えた選手でした。ここ一番の勝負強さはもちろん、フィジカル面の強さもありました。それ以上に讃えたいのはメンタル面の強さです。大きな故障を抱えてなお、グラウンドに立てるのはどんな逆境でも心が折れないからでしょう。殿堂入りに、心から拍手を送りたいと思います」
原辰徳氏へのメッセージは以下の通り。
「巨人の4番として一時代を築いた原さんは、監督としても極めて優秀な成績を残されました。巨人、そして侍ジャパンでも勝つことに強くこだわりながら、従来の常識にとらわれない斬新な采配、用兵が際立っていました。より強く、もっと強くという思いから、成功に安住しない勇気が、2度にわたるリーグ3連覇という偉業へつながったのだと思います」