松坂、中日入団テスト合格 背番号は「99」 春季C1軍スタート内定
昨季限りでソフトバンクを退団した松坂大輔投手(37)が23日、ナゴヤ球場の屋内練習場で中日の入団テストに臨み、一発合格で1年契約を結んだ。年俸は1500万円、背番号は「99」に決まった。1軍スタートが内定した春季キャンプでは「怪物特権」が与えられる見通しだ。
極寒の名古屋にサクラが咲いた。非公開の入団テストは約40分で終了。合格通知が発行され、竜の松坂としての第一歩を刻んだ。「まずは第一関門。ホッとしています。久しぶりの緊張感でした。今が100%ではないですけど、十分投げられるというのは伝わったのかなと思います」
球団幹部や首脳陣が見守るブルペンでは捕手を立たせ、カーブ、スライダー、チェンジアップを交えて22球。キャッチボールを含めた34球でも、森監督を「このまま、ずっと(キャンプでも)見たい。(今は)無理しなくていい」と納得させるのに十分だった。
指揮官は「私がいるところに(松坂も)いると思う」と話し沖縄・北谷での1軍キャンプ参加が内定。日米通算164勝の実績があっても若くはない松坂には、事実上の自己流調整が認められる。
中日では通例の2月1日のブルペン入りや、今回通達されている同日のフリー打撃登板は、指揮官から「自分でいけると思ったタイミングで」と白紙委任された。とはいえ、マイペース調整できる立場でないことは自覚している。キャンプ地での選手会合同自主トレにも参加を志願。28日前後にも現地入りしキャンプインに備える。
年俸は1軍最低保障レベル。亡き星野仙一氏がかつて背負った背番号「20」も固辞した。「周りからどう見られようが、何を言われようが、まだやり切った、悔いのない野球人生とは思えない。そう思えるまで自分を信じて前に進みたい」。平成の怪物は球界の底辺から再び動き始める。