堀内恒夫氏 2段モーション解禁で野球界に警鐘「ルールが曖昧」
野球評論家・堀内恒夫氏が26日、自身のブログを更新。2段モーションが解禁となったことを受け、野球界に警鐘を鳴らした。
通算203勝の大投手。昨年、物議を醸した「2段モーション」について触れ「ピッチャーがフォームを変えることは並大抵のことじゃない。昨年の菊池雄星はそれを乗り越え成績も残し本当に『あっぱれ』だったよ」と、まずは称賛した。その上で、今季から反則投球ではなくなったことに「一言だけ言わせてほしい。一言ね(笑)」と切り出した。
ルールの導入について異論はない様子。ただ、その「曖昧さ」を危惧していることを伝え、「流れるような動作ならまだしも足を移動させるのに『足を止める』という選手が出てくるんじゃないか。果たしてこれはどこまで許されるのか」と、疑問を投げかけた。
野球界を思うからこそ、熱い思いを吐露。「試合の勝ち負けはピッチャー・バッターどちらかに有利・不利なくイーブンであることから始まるべきだと俺は思ってる。ピッチャーが『足をとめる』という動作はバッターに不利になる。なぜならその間バッターは球がいつくるのかと構えて待ってなくちゃいけないからだ」と、持論を展開した。
投球動作を長く止めた場合の投球に出る影響について「程度にもよるけれど 投げる一連の動作の途中で足を止めれば球のスピードはそんなに出ないはずだ」と解説。一方で打者のタイミングや集中力を狂わすために、スピードを犠牲にしても静止時間を変化させる投手が出てくる可能性を恐れた。「それを勝つためのテクニックというのは少し寂しい気がする。球種であったり配球であったり そういうところでピッチャーはバッターと勝負して欲しい」と、“ガチンコ対決”を望んだ。