日本ハム・ドラ1清宮、金子コーチと個人レッスン「思い出せるような日にしたい」
「日本ハム春季キャンプ」(1日、スコッツデール)
日本ハムの春季キャンプが1日(日本時間2日)、米アリゾナ州スコッツデールで始まった。右手親指痛で打撃練習を回避したドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)=早実=は、守備を徹底練習。金子内野守備走塁コーチからマンツーマンレッスンを受け、同じ一塁手の中田も“先生役”となる。いよいよ清宮の特訓が始まった。
グラブを外し、股割りの状態を維持しながら素手で球をつかむ。清宮が真剣な表情で見つめる先には、金子内野守備走塁コーチの姿があった。現役時代に二塁手として2回、遊撃手として1回、ゴールデングラブ賞を獲得した同コーチ。表情は険しい。プロ野球の厳しさを伝えようとしていた。
打撃が行えない今、その時間を守備練習に充てられる。基本の捕球姿勢に加え、この日はテークバックをコンパクトに矯正する送球練習も実施。「投げ方をあまりいいと思っていなかったので、いい機会をいただきました」と清宮。約30分間の個人レッスンを行った金子コーチは、清宮の現状について「入り口に足を踏み入れた感じ」と説明した。
全体練習中の投内連係では一塁に就き、中田から助言を受けながらサインプレーなどを確認した。「中田先輩をお手本にしてほしい。サインを見るタイミングも含めて『中田先輩を見ろ』と言っています」。中田自身にも「引っ張ってもらえるようにお願いしてます」と同コーチ。打撃と同様に、守備への高い意識も植え付ける。
前夜には細かい守備隊形などを確認。バットを握れないもどかしさもあるが、清宮の心は充実している。「1年目のキャンプ初日は初心になると思います。またこの日を思い出せるような、そんな日にしたいです」。金子コーチの思いはしっかり伝わっていた。
午前6時45分に球場入りし、宿舎に帰ったのは午後7時50分。記念すべき節目の一日は約13時間、野球と向き合った。「少しはファイターズの一員になってきているかなという感じはします」。清宮のプロ初キャンプは、守備特訓から始まった。